おすすめのギャラリー情報です。
銀座に『枝香庵』というギャラリーがあります。
放送作家協会の理事で、私が尊敬する脚本家の冨川元文さんのご紹介で以前もお訪ねしたことがあるのですが、ちょっと隠れ家的なペントハウスになっていて、屋上テラスで銀座のビルの喧噪をBGMに物思いにふけったりもできる素敵な空間でびっくりしました。

 

 27日(土)まで、武内ヒロクニ展が開催中。
武内画伯は、色鉛筆画家として知られています。
画伯は、毎日新聞の夕刊に連載されて、単行本にもなった『しあわせ食堂』の挿絵を担当され、今回の展覧会ではその原画が展示されています。
『しあわせ食堂』は、有名人50人が、それぞれに語った昭和の味。
おいしいお話がぎっしり詰まった素敵なエッセイです。

 

オープニングは15日で伺いたかったのですが、仕事で抜けられず、昨日ようやく銀座へ。
じっくり色鉛筆の原画を見て堪能しました。
黄昏時の銀座の時報を聞きながら、オーナーの荒井よし枝さんとゆっくりお話もできました。
カクシゴトヤはものかき集団ですが、今後、ギャラリーでアートとコラボして、何かサロン活動ができたらいいなという建設的なお話も。
アイデアはいろいろ。どう具体化するか、考えるのが楽しくなります。

 

ところで、今回の『武内ヒロクニ展』のしあわせ食堂の原画の中に、脚本家の市川森一さんの『ウナギの蒲焼き』というのがありました。
この蒲焼きは市川さんの故郷、長崎県諫早の名物です。
私が所属している日本放送作家協会で、市川さんは理事長。
そのご縁があって、市川さんが名誉館長をされている諫早の図書館で開催される市民向けのシナリオ講座で、講師を務めたことがありました。
そのとき、市川さんが、そして諫早のみなさんがぞっこんのこの蒲焼きを食べる幸運に私も浴したのです。
諫早の蒲焼きは独特です。
関東の蒲焼きは白焼きを蒸してふっくらさせてから、たれをつけて焼きますが、諫早は、たれをつけて焼いてから、素焼きの容器に入れて、蒸し焼きにして、素焼きの器のまま食卓に登場します。
薄い朱色の四角い容器は中が空洞になってて、底に水を入れて、火にかけて蒸す仕組みになっていました。
たれをつけてから蒸すのがこんなにおいしいなんて!

 

ギャラリーの蒲焼きの絵を見ながら、だんだんおながが空いてきました。
諫早の想い出にひとりでふけって・・・。

 

そういえば、ギャラリー枝香庵をご紹介いただいた冨川さんの代表作のひとつにカンヌでグランプリを受賞した映画『うなぎ』があります。
おやおや、うなぎですっかりつながってしまいました!

 

ちなみに『武内ヒロクニ展』は、期間中、銀座の二つのギャラリーで開催
もうひとつの画廊は、ギャラリーゴトウ
共に日曜休廊なので、お間違いなく。