学問の神様といえば、菅原道真を祀った天神様。
商売繁盛といえば、豊川稲荷とかのお稲荷神社にお参りする。
同様に欧米のキリスト教世界には、職業の守護神がいる。
私たちのようにカクシゴトヤ(書く仕事屋)の守護神は、
フランシスコ・サレジオ聖人であるという。 

 

フランシスコ・サレジオ聖人は、17世紀、カルヴァン派の宗教改革の嵐が吹く時代に、カトリックの司教として、布教に力を注いだ人。
貴族の家に生まれて、法学を学んだのち、世俗を捨てた。
柔和な人柄で、貧者に寄り添い、学の無い人にもわかるような優しく簡潔な言葉でキリストの教えを説いたり、書いたという。

 
作家の守護神であり、ジャーナリストの守護神でもある。
ジャーナリズムと作家の表現方法は違うものだとは思うが、
聖フランシスコ・サレジオに守られて仕事をする身であれば、
独りよがりの文章に酔わず、言葉を探し、
誰にでもわかる簡潔で明瞭な文章を組み立て、
推敲に推敲を重ねて深いことを表現しなければならないだろう。

 

目黒・碑文谷のサレジオ教会というと、松田聖子と神田正輝の結婚式を思い出すが、サレジオ会は、創設したイタリアの司祭ヨハネ・ボスコが、
フランシスコ・サレジオを尊敬して影響を受けていたことにちなむ。
そうか、私の結婚式こそ、サレジオ教会で挙げるべきなのだった!
(今からでも間に合う、充分すぎるほどに)